
平和や環境への取り組み

太鼓や踊りといった民族芸能を楽しむことができるのは、平和な世の中があってこそ。また、自然環境を守ることは、芸能を守ることでもあります。
荒馬座は芸能を通してこうした活動を広げたいと願い、そうした活動を行っている方々と連携し学ばせていただきながら、日常の民族芸能の公演活動とあわせて、さまざまな企画やイベント等にも参加しています。
活動の内容
平和への願いを込めて
太鼓や踊りといった民族芸能を楽しむことができるのは、平和な世の中があってこそです。私たちの国ではそう遠くない過去に、戦地に赴く人々を民族芸能によって文字通り「鼓舞激励」して送り出したという重い歴史もあります。
私たちは、平和な世の中で平和な世界で、太鼓や踊りを楽しみたいと願っています。平和な世の中を作るために、平和な世界を作ろうという願いを込めて、太鼓を叩き踊りを踊ります。
平和へのメッセージを込めて活動しているさまざまなジャンルで活動している方々とも連帯して活動を広げたいと願い、日常の民族芸能の公演活動とあわせて、さまざまな企画やイベント等にも参加しています。
荒馬座では1995年に「ベトナム親善公演」をハノイから北部の山岳地帯を中心として17箇所でおこないました。その際にベトナムのハザン省の国境の村のクワンバーで出会った一人の老人が語ってくれた言葉を以下に紹介します。
「50年前に来た日本人」 (『荒馬座ベトナム親善公演'95報告集』より)
クワンバーで一人の老人に会った。その老人は荒馬座の公演を観て、『50年前にも日本人が来た。でも今日あなたたちを見てそのことは忘れることにした。」と語ってくれた。
50年前に来た日本人。それは日本の軍隊。ベトナムを侵略した日本軍がこんな山の中まで来ていたのだ。軍隊が何をしたのかは知らない。しかし、当時日本軍の食料掠奪にベトナムの人々200万人が餓死した事実がある。その老人は多くを語らなかったが、今回荒馬座の公演を観てくれたたくさんのベトナムの人々の明るい笑顔の背景にある歴史を、私たちは決して忘れてはならないと思う。
『あなたたちを見て忘れることにした。』と話してくれた言葉の重みを噛みしめた。
環境を守ることが芸能を守ること
地球環境の危機が叫ばれ、すでに身近なところからまた地域や行政からもすでに環境を守ろうという動きがさまざまなところで始まっています。例えば、森は海の恋人と言われ、海の生物環境を守るために、漁業に携わる人々が森の環境や山を守ろうとしている活動などは日本でも各地で広がっています。
自然環境を守ることは、芸能を守ることでもあります。民族芸能を生み育てたのは自然に向き合い自然ととともに生きてきた働く人々です。
そして今、芸能を育て受け継いでいる人々の生活や人々のつながりの中から、自然環境を守り、改めて地域社会の在り方を問い直す動きが広まっていると言ってもいいかも知れません。
荒馬座は、自然環境や環境を守る人々の活動に目を向けることで、改めて民族芸能を生み出す土台となる自然環境や農林水産業に携わる人々、そこで生きる人と人のつながりのあり方に学びたいと願っています。芸能を通してその心を学び受け継ぎ、次の世代にもつなげていくまた新たな民族芸能の舞台を創るために!
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